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フルミスト(経鼻弱毒生インフルエンザワクチン)

フルミスト(経鼻弱毒生インフルエンザワクチン)について

 経鼻弱毒生インフルエンザワクチンは2003年に初めて米国で承認され、2023年4月時点で36の国と地域で承認されています。小児にとって、経鼻接種による痛みの軽減には重要な意義があります。国内においては長年に渡り未承認のままでしたが、2023年3月27日に商品名フルミストⓇ点鼻液の製造販売承認がなされ、実際の接種が2024/25シーズンから開始されます。一方、不活化ワクチンの皮下接種も従来通り、並行して行われます。
 
【ワクチンの特徴】
・痛くない
 フルミストは、鼻の中へスプレーするインフルエンザ感染予防のための生ワクチンです。従来の不活化ワクチンの皮下注射と違い、痛みがないことが最大のメリットです。
 
・予防効果が高い?
 インフルエンザウイルスは主に気道粘膜に感染するため、鼻腔に直接免疫をつけるフルミストは、不活化ワクチンの注射よりも予防効果が(特に小児において)高いとの報告もありますが、まだ明確ではありません。
 
・流行の株以外も予防
 生きたウイルスで免疫を作るため、流行しているインフルエンザと株が違っても発症を軽症化させる作用があります。
 
・効果が長持ち
 効果は1シーズンですが皮下注射の不活化ワクチンよりも効果が長く持続します。
 
【接種対象者】
 2歳以上19歳未満の方
 
【接種回数】
 1回
 
【フルミストを接種できない方】
 ・2歳未満と19歳以上の方
 ・5歳未満で繰り返す喘息発作の既往がある方
 ・ワクチン成分(鶏卵、ゼラチンなど)に対して重度のアレルギーのある方や
  アナフイラキシ-の既性がある方
 ・アスピリン服用中の方
 ・免疫が著しく低下している方、または免疫力が著しく低下している人と同居している方
 ・授乳婦と同居している方
 ・明らかな発熱(37.5度以上)がある方
 
【副反応について】
 ワクチン接種後にくしゃみが出たり、喉に垂れたりすることがありますが、飲み込んでも特に問題ありません。30~40%の人で接種後3日~7日までに鼻炎・鼻づまりが出ることがあります。その他、咽頭痛、咳など軽度の感冒様症状を数日認める場合もあります。まれではありますが発疹、じんましんの他にアナフィラキシーショックやギランバレー症候群のような重い副反応を起こす可能性は、他のワクチンと同様です。
 
【接種費用】
 8,000円/回(税込)
医療法人慈恵会 西田病院
〒876-0047
大分県佐伯市鶴岡西町2-266

Tel.  0972-22-0180

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